5月はジュリー・アンドリュースです2012/05/05 10:29

映画専門雑誌「スクリーン」の付録のカレンダー5月は「ジュリー・アンドリュース」です。たしか、4オクターブの声域を持ち、ある主の天才肌ともいえる才能に恵まれていた人だと思う。
オードリー・ヘップバーンの代表作の一つ「マイ・フェア・レディー」のイライザは、ブロードウェイの舞台版ではジュリーアンドリュースが演じ、結構好評だったものだ。しかし、映画化するにあたり、ハリウッドの映画会社のお偉方たちはどれだけ客を呼べるのかのそろばん勘定で、オードリーに決めた話は有名。「興行」というビジネスは非常に冷酷であり過酷なのだ。それだけに、一発当ててヒットすれば、それで一気にスター街道まっしぐらというサクセスストーリーもあった世界でもある。
残念ながら、オードリーは映画「マイ・フェア・レディ」で自身の声で歌っていない。地声とは似ても似つかぬ声の方が歌っている、というのも有名な話。
話は「ジュリー・アンドリュース」であった。ボクが一目惚れしてしまった作品は、ディズニー映画「メリー・ポピンズ」であった。ロードショーではなく、リバイバルの時に見た。あまりミュージカルに興味がなかったが、母の強い勧めで見に行ってみたら、高校生の多感な男の子はガーンという衝撃に見舞われたのだった(ちなみに、こんな風に映画の女優を見て、ガーンとなったのは、このほかに「ライムライト」に出ていたグレア。ブルームがいます。今となってはみんなお婆さんですが・・・)。
従って、朝イチから終演まで、映画館に入って出てこない見方を何度もしたことを覚えている。今の映画館では出来なくなったが、昔はこれが出来たのね。

続いて「サウンド・オブ・ミュージック」を見ることにした。これも「ガーン、ガーン」と二発ほど食らったと記憶する。この作品には「ドレミの歌」という楽曲があるが、当時のボクは、ペーギー葉山という歌手のイメージが強く、学校の音楽の教科書に出てくるような曲なんて、「けっ、しゃらくせぇい」とずっと食わず嫌いの態度をとっていた。「メリーポピンズ」は、ボクの人生を見事狂わせてくれた。
実はジュリーアンドリュースの作品は、このほかは知らない。ちょこちょこと出演作はあったかもしれないが、興行的には多分失敗作ばかりであったろう。
ジュリーアンドリュースの魅力は、気品があって、おしゃまさんというキャラかなと思う。多分当時はいろいろなことに我慢せねばならない日本の女性に受けたのではないだろうかと想像する。
今もってよく分からないことは、あの「ピンクパンサー」シリーズの監督、ブレイク・エドワーズとどういった経緯で結婚されたのか、ということだ。余計なお世話だということは百も承知ですが・・・。